手付金は、いくら必要?
不動産取引では様々なお金のやり取りが行われます。
その中の一つに手付金があります。
手付金は売買契約においてしっかり理解しておきたい項目です。
契約の直前になって
資金不足とならないようにしっかり確認して
事前準備をしておきましょう。
目次
- ○ 手付金とは?
- ○ 手付金の用途
- ・解約手付
- ・違約手付
- ・証約手付
- ○ 手付金の相場
- ○ 売主が不動産会社の場合
- ・保全措置
- ・手付金の上限
- ○ 頭金や申込証拠金、内金との違い
- ・頭金
- ・申込証拠金
- ・内金
- ○ 手付金の注意事項
- ・手付金のローンは危険!
- ・ローン特約
- ○ まとめ
手付金とは?
手付金とは、売買契約において契約が成立することを前提とし、
売主に対して取引金額の一部を契約締結時に現金で支払う費用のことをいいます。
不動産の売買契約は、契約締結後にしばらく経過してから
代金の支払いと引渡しが行われるので
契約完了するまでの一定期間、
不安定な状態が続きます。
手付金には、その間も法的関係を保つためという意味があります。
本来であれば取引金額の一部を預け、
支払いの際に返還されるものですが、
一度返還して、再度売買代金の全額を支払うのは手間になりますので
残代金支払いの際に取引金額の一部に充当するというのが一般的です。
手付金の用途
手付金は相手方に債務不履行があった場合に
損害賠償や違約金に充当するためや
相手方の債務不履行の有無とは関係なしに
解約権を認めるというものですが、
不動産の売買取引には宅地建物取引業法が採用されますので、
自動的に解約手付になります。
この解約手付はいつまでも認められるものではなく、
相手方が履行に着手するまでの期間と定められています。
手付金は、全部で3種類あります。
解約手付
手付金の支払いによって双方に解約する権利を付与するものです。
買主は手付金を放棄することで一方的な解約をすることが可能になり
売主は手付金の倍額を買主に支払えば一方的な解約が可能となります。
契約成立後でも一定期間の制限はありますが、
相手方の同意なしに解約することができます。
違約手付
契約違反が起こった時に
買主に違反がある場合はこの手付金が違約金として没収されてしまいます。
売主に違反があった場合は手付金を返還し
なおかつ手付金と同額を買主に対して支払う義務が発生します。
証約手付
売買契約が締結されたことを証明するものです。
手付金の相場
不動産の売買契約は高額な契約になりますので、
簡単には解約できないように設定されています。
手付金の金額が低ければ、
安易に解約されるおそれがあります。
高額になると手付金に縛られて、
売主、買主の権利が損なわれるおそれがあります。
このことから手付金の相場は、
売買金額の5~10%の間で設定されることが一般的です。
売主が不動産会社の場合
売主が不動産会社の場合の取引では
制限や保証を受けることができます。
保全措置
手付金と中間金の合計が一定の金額を超える場合、
売主の不動産会社は保全措置を取らなければなりません。
売主の不動産会社が契約中に倒産してしまい
履行の完了も損害賠償もでない時に、
買主に対して返金などが保証されます。
未完成物件の場合は売買代金の
5%または1,000万円を超える場合、
完成物件の場合は売買代金の
10%または1,000万円を超える場合になります。
手付金の上限
売買の対象物件が買取再販物件の場合は、
売主が不動産会社になります。
このような取引の場合は、宅地建物取引業法によって制限がかかり、
手付金は売買代金の20%以内になります。
買主が不当な金額を請求されることを防ぐためです。
もしも20%を超える金額の手付金を支払った場合は、
20%を超える部分が無効となります。
頭金や申込証拠金、内金との違い
手付金のほかに、購入前に代金の一部を支払うものの中に
頭金や申込証拠金があります。
それぞれご紹介します。
頭金
売買代金の一部を現金で支払い、
残代金をローン契約により後日支払うというものです。
手付金と似ていますが、頭金は必須ではなく
初めから購入代金に充当されるものとして支払います。
最終的には手付金と同様になりますが、
本来の意味としては購入費用の一部ではありません。
申込証拠金
これは物件の買い付け時に、購入意思を強く表すために、
売買代金の一部を預けるものです。
契約締結の際に契約金として充当されます。
新築マンションの場合に設定されることが多く、
金額は10万円程度が一般的です。
内金
手付金が契約締結時に支払うものですが、
内金は契約締結後から引渡しまでの間で売買代金の一部を支払うものです。
中間金とも呼ばれています。
この内金には支払い義務はありません。
金額は売主と相談して決めることができるものです。
手付金の注意事項
手付金にはいくつかの注意事項があります。
手付金のローンは危険!
手付金は現金での支払いが一般的になりますが、
ローンを組んで用意することは注意が必要です。
ローン契約は借金をすることと同じなので、
この履歴があるとローン契約の本審査に落ちてしまう可能性が高くなります。
もし用意が難しい場合は、身内やお知り合いの方などからの
借り入れや贈与を検討しましょう。
ローン特約
ローン特約とは、一般的な契約内容に追加された条件があることをいいます。
売買取引においてのローン特約とは、
ローン審査が通らずに借り入れができなかった場合は、
違約金なしで売買契約を解除できるというものです。
この特約があればローン審査に落ちてしまうことを、違約ではなく
契約自体を白紙に戻すことができます。
この場合、手付金は全額返還してもらえます。
まとめ
不動産の購入はとても大きな契約です。
購入金額の一部ではありますが、
手付金も高額になりますので、
十分協議をして支払い計画を立てていくことが重要になります。
寝屋川不動産売却センターでは、
寝屋川市の不動産買取・不動産売却・不動産査定を行っております。
お客様の大切な財産である不動産の売却について
ご希望に沿った最良の方法をご提案いたします。
不動産売却を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。